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タスクフォースとは?組織の機動力向上をもたらすキーワードを解説

タスクフォースとは『特別な作業のために結成されたチーム』

先輩

私は明日からしばらく緊急の案件があって、タスクフォースの配属になるから、ここの仕事はまかせたわよ
ええっ!先輩がいないと、困りますよ。それになんですか、タスクフォースって?

新人

先輩

タスクフォースも知らないの?君の頭の中のほうが緊急事態ね

最近、使われることが多くなってきたタスクフォースとは『特別な作業のために結成されたチーム』という意味を持つ言葉です。ここではわかりやすく解説します。

タスクフォースの意味をチェック

タスクフォースとは『特別な目的を達成するために一時的に結成される組織』のことです。通常は会社内のさまざまな部署から優秀な人材が選出されるケースが多く、精鋭部隊といったニュアンスも含みます。

タスクフォースはあくまでも臨時の組織なので、目的が達成された後に解散されます。

もともとは軍事用語

タスクフォースという言葉が最初に使われたのは軍隊で、もともと特別な任務の遂行のために集められた『機動部隊』のことを意味していました。緊急性の高い問題を迅速に解決することが求められ、さまざまなジャンルのエキスパートが結集します。

タスクフォースのメリット

タスクフォースには目的達成のために優秀な人材がさまざまなセクションから集められるため、機動性があって柔軟に動けるので、迅速な解決が期待できるというメリットがあります。

多角的な視野を持った人々が解決にあたるため、通常では生まれないようなアイディアによって活路が見いだされることもタスクフォースが持つ強みの一つでしょう。

タスクフォースのデメリット

さまざまな部署から優秀な人材が集まってくるわけですが、それまで面識もなく、共有していることも少ないため、チームワークを作るまでに時間がかかるケースもあるでしょう。それぞれにまったく異なるバックグラウンドを持った人間が集まるわけで、個々は優秀なのにチームとして機能しない危険性もあるのです。

目標が達成されたら、すぐに解散となってしまうため、成功体験がノウハウとして蓄積されません。これはとてももったいないことなのですが、継続していく組織ではないので、やむをえません。毎回、ゼロからのスタートとなることが大きなデメリットです。

また、さまざまな部署から優秀な人材を集めてくることによって、メンバーが選出された部署は一時的に人手不足になったり、業務に支障をきたす危険性もあります。タスクフォースによって、不在となっている人間の仕事の引継ぎをどうするのかなど、さまざまな面倒な状況が生まれる可能性も少なくはありません。

逆にいうならば、タスクフォースはそれなりの犠牲を払ってでもやる価値がある場合に立ち上げられるものでもあるのです。

タスクフォースの英語は『task force』

タスクフォースの英語は『task force』です。taskは仕事、務めといった意味があります。forceは力、エネルギー、強さなどとともに、部隊という意味のある言葉です。『task force』の始まりは軍事用語。任務を果たすための部隊、つまり機動部隊という訳語が一般的です。

英語の『task force』はどういった場面で使われるのか、見てみましょう。

例文1
The task force has been formed.
タスクフォースが結成された。
例文2
I worked that task force in 2011.
私は2011年にタスクフォースの一員として働きました。

タスクフォースとプロジェクトチームの違い

タスクフォースとプロジェクトチームは、まったく同じように使われることもあります。ただし、完全に同じニュアンスではありません。場合によっては微妙な違いが出てくる場合もあります。

具体的には、プロジェクトチームよりタスクフォースのほうがより緊急事態、不測の事態に使われるケースが多いです。これはもともと軍事用語だったこととも関係しています。一方、プロジェクトチームは計画的に結成される組織といったニュアンスがやや強めです。

また、タスクフォースのほうが短期的で、プロジェクトチームのほうが長期的という傾向もあるようです。ただし、大きな相違があるわけではありません。

タスクフォースの使い方・例文

実際にタスクフォースという言葉がどういう場面で使われるのか、見ていきましょう

例文1

新人

先輩、先日入ったタスクフォースでは大活躍だったみたいですね。さすが先輩!
知らない部署の人たちばかりのタスクフォースだから、最初はどうしようかと思ったんだけど、同じ目的に向かっていくことで結束力も生まれて、いい体験になったわ

先輩

例文2

新人

いいなあ、僕もいつか先輩みたいにタスクフォースに誘われるように、頑張るぞ

[おまけ]映画にも登場!タスクフォースの具体例

数年前に公開されたSF映画「シン・ゴジラ」は、怪獣を描いた作品であると同時に、国家の危機管理をテーマとした作品でした。

想定外の怪獣の出現によって、国家の危機が訪れたときに、リーダーたちはどのような対応をとるのかを描いたものです。映画では巨大不明生物特設災害対策本部が設置されました。これがタスクフォースにあたるものです。

科学者をはじめ、さまざまなエキスパートが結集してチームを作り、怪獣という未知の脅威に対抗しようとします。描かれた内容は架空のものですが、危機に直面してのチーム作りは実社会でも参考になります。

タスクフォースの意味を理解して正しく使おう

タスクフォースはいざというときに結成される組織です。重要な任務を遂行されるために結成されるのだから、優秀でなければ、声をかけられません。言葉の意味を知っているだけじゃなく、タスクフォースという組織の実態を知る人間を目指してみると、人生のおもしろみが増すかもしれませんよ。