聖人君子とはどんな人?
新人
上司
新人
新人君は無理難題をいいすぎ。世の社長さんが、そんな高望みをされたら困ると頭を抱えてしまいそうですね。
でも、聖人君子は本当にこんなパーフェクトヒューマンなんでしょうか?
聖人君子について学び、ビジネスでどのように使われるのかみていきましょう。
聖人君子の意味とは「人格・知性ともに優れた偉大な人物」
聖人君子は「人格・知性ともに優れた偉大な人物」というような意味合いで用いられる言葉です。
もう少しくわしく説明すると、次のような意味になります。
聖人君子は本当にパーフェクトヒューマンでしたね。
ちなみに、聖人君子は男性にしか使わない言葉です。 女性の場合は、聖女が近いニュアンスになります。
聖人君子の語源・由来
聖人君子は、中国の儒教からきている言葉です。
儒教での「聖人」は、偉大・崇高・高貴という3つの要素を兼ね備えた人物をいいます。政治指導者としても、道徳を身につけたものとしても最高の評価を受け、誰からも尊敬される人物が「聖人」。
「君子」は「聖人」の次に学があり人格的にも秀でた、人々の模範になって指導する人物です。
「聖人」は要求される水準が高すぎるので、実際に「聖人」になれる人間はごくわずか。しかし「聖人」と「君子」を組み合わせた聖人君子は「聖人」のさらに上をいく「これ以上なく素晴らしい最高の人物」を表す言葉になります。
聖人君子の読み方は?君主と書くことはある?
聖人君子の読み方は「せいじんくんし」です。
たまに「聖人君主」と書いている人もいますがこれは間違い。書き間違いや読み間違いをしないように気をつけましょう。
「聖人君子じゃない」の使い方・例文
聖人君子は本来、修業を積んだ高僧などごく一部の人を指す語句です。そのため、日常会話では「聖人君子のような」など、たとえで用いるのが一般的。
「聖人君子じゃない」のように、聖人君子を否定する形で使用されるケースもあります。
聖人君子の使い方を例文でイメージしてみましょう。
先輩
上司
先輩
新人
上司
聖人君子は、皮肉や非難するニュアンスで用いられる場合も。
聖人君子の類語
聖人君子のように、素晴らしい人格と知性をあわせ持つ人を意味する言葉はほかにもあります。
日常会話ではあまり使わない難しい四字熟語ですが、いいニュアンスなので雑学として頭に入れておけばどこかで役に立つかもしれませんよ。
雲中白鶴(うんちゅうはっかく):世間の普通をはるかに超える気高く立派な人
名僧知識(めいそうちしき):仏道の悟りを開いた高名な僧
全部が大変だったら、聖人君子に字面が似ている聖人賢者だけでもまずは覚えてみましょう。賢者は、単独での意味をイメージしやすいのでおすすめです。
聖人君子の対義語
聖人君子の反対のニュアンスは愚か者。ビジネスで用いる機会はまずないでしょうが、語彙を増やすために聖人君子の対義語もおさえておきましょう。
蕩児愚人(とうじぐじん):遊んでばかりいる愚かな人
小人(しょうじん):心が狭くて品性に欠けている人
これらの語句はどれも相手を貶すニュアンスの言葉です。相手の耳に入るような状況で使用するのはNG。
使って大丈夫なシチュエーションか、よく見極めてから口にするようにしましょう。
聖人君子の英語表現は「saint」
聖人君子を英語で表現するときには「saint」という単語が使えます。「saint」の意味は聖人です。
また、皮肉を込めた聖人君子を英訳したいときには、石膏という意味の「plaster」をつけて「plaster saint」といえばOK。
「plaster saint」は直訳すると「石膏聖人」です。聖人君子ぶる偽善者というニュアンスになります。
聖人君子は誉め言葉にも貶し言葉にもなる
聖人君子は、人格と知性の両方が優れている最高レベルの人間に対して用いる語句です。
誉め言葉として使うのが一般的ですが、聖人君子ぶっていると皮肉を込めて使用されるケースも。
褒めたつもりが皮肉に聞こえてしまったなんてことにならないように、真意が伝わる言い回しやイントネーションを心がけるようにしましょう。