「知見」とは「体験したリアルな学び」のこと
知見を広めるため海外支社への移動を希望する
「知見がある」「知見を広める」といったように使う「知見」。「知識」と同じように使うこともあるかもしれません。
「知見(ちけん)」の意味は「体験から得られる学び」。自分の目で見たもの、耳で聞いたもの、肌で感じたもの、自分がその対象と関わり体験したリアルな情報や学びを指します。
仕事に関することから、学問、趣味の分野まであらゆる分野について「知見」は使うことが可能。
また、物事の見方、見識という意味で「知見」が使われることもあります。
「知見」と「知識」との違い
「知見」が実際に見聞きして学んだリアルなものを指すのに対して、どこから学んだか関係なく知ったことを「知識」といいます。
学校や書物から学んだことは「知見」よりも「知識」と表した方がしっくりきます。
「知識」との違いはあいまい
とはいえ、学問によってはフィールドワークではなく、書物やインターネットから学ぶことを主とするものもあるでしょう。
それを「知見」ではなく「知識」であると言い切ることはできません。このあたりの線引きはあいまいで明確ではないということを覚えておいてください。
仏教における「知見」
「如実知見(にょじつちけん)」という言葉があります。「物事をありのままに見る」という意味の仏教の教えです。
一見簡単そうなことですが、偏見や私欲、私怨なくありのままに見ることは実は難しいこと。
「如実知見」ができれば苦しみは生まれてこないとされています。
「知見」の使い方・例文
「知見」の詳しい使い方を例文で確認していきましょう。
・建築関係に知見があるAさんにアドバイスをもらう ・現場に出て積極的に知見を深めなさい ・知見を広めるため留学したのに遊んでばかりいる ・2年間の現場経験で知見を得ることができました ・医学的知見を生かしたサービスを開発 ・科学的知見から事件の解明に挑む
「知見を深める」「知見を広める」「知見を得る」といった言い回しをされることが多いので覚えておきましょう。
「○○的知見」は、「物事の見方」という意味で使われることもあります。
「知見」の類語
「知見」の言い換え表現にはどのようなものがあるでしょうか。
・知識(ちしき) ・見識(けんしき) ・見聞(けんぶん)
「見識」には「物事の見方」という意味のほかにも、「物事の本質を見通す優れた判断力」といった意味もあります。
「知見」の英語表現
「知見」は英語ではどのように表現されるのでしょうか。
I want to expand my knowledge ⇒知見を広めたい
「知見」は「knowledge」で表すことができます。「知識」も同様に「knowledge」です。実際に見聞きして学んだということを強調したい場合は、前後で説明を入れるといいでしょう。
「知見」を積極的に広げよう
本で見た知識、人から得た知識だけではなく、自分で体験したことから得られる知識があれば物事の理解はより深まります。知見を広げられる機会があれば積極的に挑戦しましょう。