「折を見て」とは「機会があれば」という意味
折を見て飲みにでも行こうよ
こんなふうに言って実際に飲みに行くことはあるのでしょうか。ここで、「えっ、いつですか?」なんて無粋なことを聞いてはいけません。
「折(おり)を見て」の意味は「機会があれば」。日時を指定せずにいつかチャンスがあれば、という意味で使われます。
本当に機会をうかがうような時に使うこともあれば、完全なる社交辞令で使うことも。どちらにせよ、ビジネスシーンでは便利な表現です。
「折」とは?
そもそも「折」とは何なのでしょうか。
「紙を折る」「折箱」のように「折」は使われますが、ここでの「折」は「時間に区切りをつける」という意味で使われています。
折を使った表現は「折を見て」以外にもいくつかあります。ついでに押さえておきましょう。
・折に触れて⇒いつも ・折もあろうに⇒よりにもよってこんな時に ・折も折⇒ちょうどその時
「折を見て」の使い方・例文
「折を見て」の具体的な使い方を例文を通して確認していきましょう。
・折を見て私から話しておきます ・今度そちらに移動になったので折を見て伺います ・折を見て遊びにでもいきましょう
タイミングがきたらそうします。でも来ない可能性もあるのであしからず、といったニュアンスが「折を見て」にはあります。
「折を見て」を使う際の注意点
「折を見て」は社交辞令なのか、本当にそのつもりがあるのかはっきりしない表現。使い方次第では相手をやきもきさせてしまうかも。
話しづらいことを相談、打ち明ける際などは何日の何時と断言できないこともありますよね。その人の手が空いた時、機嫌がよさそうな時などタイミングが重要です。
ですが、「商談のため折を見て伺います」といったように「何月何日何時」と指定されないと相手が困る際に使うのは止めましょう。
相手に使われた際も気を付けなければいけません。
「折を見て飲みにでも行きましょう」と明らかに社交辞令のトーンで言われたのに、「いつですか?」と返すと気まずい雰囲気になってしまうかも。こういう場合は自分も「いいですね~」とでも言っておきましょう。暗黙の了解ってやつですね。
「折を見て」の類語
「折を見て」の言い換え表現にはどのようなものがあるでしょうか。
・機会があれば ・そのうち ・頃合いを見て ・時期が来れば
社交辞令の定番フレーズを並べたように思えてしまいますが、本当に機会をうかがう際にも使用できます。
「折を見て」の英語例文
「折を見て」は英語ではどのように表現できるのでしょうか。
Maybe next time ⇒折を見て(今度機会があれば)
「maybe」は確信度のかなり低い「たぶん」なので社交辞令で断る際に使用できますが、ちょっとぶしつけな感じがします。本当に行う気がある際やフォーマルに言いたい際は「if there’s another chance」を使うといいでしょう。
社交辞令でも本気でも
「折を見て」は、社交辞令でも本気でもビジネスシーンでは度々使う表現です。本気のつもりが社交辞令にとられることもあるので、気を付けて使いましょう。