「心労」とは「精神的な疲れ」という意味
心労が絶えない
仕事をしているとどうしても疲れはたまりますよね。肉体的な疲れであれば、しっかり食べて眠れば元気になるかもしれませんが、精神的な疲れとなると…。
「心労(しんろう)」とは「精神的な疲れ」という意味。あれこれ心配したり、気を使ったりと現代社会に「心労」はつきもの。
とはいえ、「心労」は深刻な表現なので自分に対してはあまり使わない表現。相手をねぎらう際の表現としてよく使用されます。
「心労」の使い方・例文
「心労」の具体的な使い方を例文を通して確認していきましょう。
・心労がたまる前に対策をしましょう ・経営者は心労が尽きませんよね ・不慮のご災難ご心労のほどお察し申し上げます ・長年の心労がたたり入院することに
「心労がたまる」「心労が絶えない」「心労が重なる」といった表現が可能。
「ご心労」と相手の精神状態をねぎらう際にも使用します。「ご心労おかけしました」と謝罪する際にも使えます。
「心労」を使う際の注意点
「心労がたたる」は「精神的な疲れ」から悪いことが起きた際に使います。「たたる」は漢字では「悪霊が祟る」の「祟る」。「心労」がたたった結果、倒れる、入院する、最悪のケースは死亡する際にも使用します。
まだ何も起きていないのに、「そんなに頑張ると心労がたたりますよ」といった使い方はできません。「縁起でもないこと言うな」と気を悪くさせてしまうこと間違いなし。
「心労」の類語
「心労」の言い換え表現にはどのようなものがあるのでしょうか。似た表現をいくつか集めてみました。
・心配(しんぱい) ・不安(ふあん) ・ストレス ・心痛(しんつう)など
これらはどれも「精神的な疲労」を表す言葉。「心配」や「不安」、「ストレス」はよく使いますよね。「心労」よりも気楽に使える表現なので自分の状態を表す際に使っても大げさになりません。「ご心配」として相手をねぎらう際にも使用可能。
「心痛」は「精神的な苦痛」を示す表現です。人の死のような大きなダメージを受けた際に使用。「疲れ」と「痛み」は単純に比較できるようなものではありませんが、「心労」よりも「心痛」の方が深刻ともいえます。
・ご家族の皆様にはさぞご心痛のことと拝察いたします
「心労」の英語表現
「心労」は英語ではどのように表現できるのでしょうか。
He worried that he became ill ⇒彼女は心労がたたり病気になった
「worry」は直訳すると「心配する」。「anxiety(不安に思う)」でも表現することができます。
「精神的苦痛」を意味する「psychological distress」「emotional distress」も「心労」と訳することができます。ただ、専門用語としての使用が主なので会話での使用の際は「worry」「anxiety」の方がいいでしょう。
息抜きして「心労」を減らす
「心労」は多かれ少なかれ誰にでもあります。一生懸命仕事を頑張るだけではなく、うまく息抜きをして「心労」を減らすのも一人前の社会人としての務めです。