「証左」とは「証拠」のこと
このデータは需要が拡大している証左であり…
ビジネス関連のニュースでたまに使われる「証左(しょうさ)」。
あるいは、仕事の書類や小説の中で目にした人もいるかもしれません。ほとんど文章中でしか使われない「証左」という言葉の意味は少しとらえにくいですね。
「証左」とは「証拠」という意味の言葉。「事実を明らかにする根拠」ですね。
だったら「証拠」でいいじゃん!!!
このように考えるのも当然です。いまいち意味も読み方もわからない「証左」に対し、「証拠」は某推理アニメでもよく登場するので小学生でも知っている言葉です。
ほとんどというか、ほぼ同じ意味なのですが「証拠」を使わないといけない場面や、逆に「証拠」ではなく「証左」がふさわしいとされる場面もあります。
「証左」には一応、「証拠人」「証人」という意味もあるのですが、あまり使われないので覚えなくてもいいでしょう。
「証左」の使い方・例文
「証左」の使い方を例文で見ていきましょう。
・倒産件数の減少は景気回復の証左にはならない ・そのシステムを採用した企業が多かったことが大きな証左といえよう ・集めた資料の中から証左に他ならない事実を見つけた ・見つけたぜ、言い逃れできない決定的な証左を!
「証左」は「証拠」に置き換えても意味が通じます。「証左」はお硬い表現なので文章もそのような印象を受けます。
会話中に「証左」が出てきても認識できないかもしれません。「しょうさ?はぁ?」となること間違いなしなので素直に「証拠」を使いましょう。
「証左」が使えないのは
「証左」と「証拠」はほぼ同じ意味ですが、法律関連の話題では「証拠」を使います。法律用語として明確化されているので他の表現に言い換えることはできません。
「証左」の効果
「証左」は文章をまじめな印象にしてくれます。小説でちょっと違った表現をしたい際に使うことも。
また、「証拠」のような強い表現を避けたい際に「証左」を使うこともあるようです。
「証左」の類語
「証左」の類語は「証拠」ですが、他にもあるのでしょうか。いくつか見ていきましょう。
・裏付け(うらづけ) ・根拠(こんきょ) ・証(あかし)など
これらも「証左」と同じく、「証拠」に言い換えることができます。「証左」とは違い、会話の中でも違和感なく使える表現です。
「証左」の英語表現
「証左」は英語ではどのように表現できるのでしょうか。
It is proof of economic recovery ⇒それは景気回復の証左といえる
「proof」を「show」に替えても同様の意味に。
また、よりフォーマルな表現に「evidence」もあります。
「証左」の読みと意味だけでも知っておこう
「証左」は、日常生活や仕事の中でほとんど使うことはないかもしれません。「証拠」を使えばそれで十分です。文章中に「証左」が出てきたときに読み方と意味がわかるようにだけしておきましょう。