「所存です」とは「熱く考えています」という意味
尽力していく所存です
面接や式の挨拶、決意表明などで「所存(しょぞん)」を使ったことはあるのではないでしょうか。少々お堅い表現なので、日常的に使ってる人はいないでしょうが、ここぞというときに使うと様になります。
「所存」とは「考え・思い」という意味。自分の考えや思いを語る際に「所存」を使います。
「所存」の使い方・例文
「所存」の使い方を例文を通して確認していきましょう。
・プロジェクトの成功に向けて励んでいく所存です ・ご指名いただいたからには与えられた職務を全うしていく所存です ・社会の為、精いっぱい貢献していく所存であります
「所存」はフォーマルな表現なので「です」や「ございます」、「あります」等が続きます。場面に合わせて使い分けましょう。
「所存です」は熱い思いや決意表明を語る際に使うとビシッと決まります。「今日の夕飯にはカレーを食べる所存です」というように、どうでもいいことには使いません。
面接時に語る入社への熱い思い、重要なポジションに任命された際の決意表明、またはミスを犯してしまった際に二度と起こらないようにすると深く誓う際などに使用します。
「所存に思います」は間違い
「所存に思います」「と考える所存です」。このような表現をしている人がたまにいますが、「所存」の意味を考えると間違いだとわかると思います。「思う・思う」と意味が重なっているためです。
「所存」の類語
「所存」と似ている語感の言葉をいくつか紹介していきます。それぞれ違いがあるのでこれを機会に押さえておきましょう。
・存じる(ぞんじる) ・次第です(しだいです) ・所在(しょざい)
「存じる」との違い
「存じる」は「所存」と同じく「存」の字が含まれています。意味も似ており、「存じる」の意味は「思う・知っている」。「存じる」には「所存」にあるような「強い決意」の意味はありません。文字通り、「思う」を丁寧にした表現と考えておけばOK。「存じます」、「存じ上げます」といったように使います。
・こちらの案でよろしいかと存じます ・お名前は存じ上げております
「次第です」との違い
「所存です」と「次第です」を混同している人も多いようです。この場合の「次第」の意味は、「事情・いきさつ」。「家族を介護した経験から介護業界に興味を持った次第です」といったように使用します。
「次第」には他にも意味があります。詳しくはこちら。
「次第」の意味とは?前後の言葉で意味が変わる?使い方や類語、英語表現を解説!
「所在」との違い
「所存」と「所在」。よく目を凝らさないと違いがわからないかもしれません。部首が「子」の「所存」が今まで説明してきた言葉。「所在」は部首が「土」の方です。
字面は似ていますが、意味は全く違います。「所在」単体の意味は「人や物が存在すること」。「所在ない」とすると「やることがない」という意味になります。詳しくはこちら。
「所在ない」の意味とは?使い方から注意点、類語、英語表現まで詳しく解説!
「所存」の英語表現
「所存です」を英語に訳す際は中学校でも習った基本のあの単語が使えます。
I will make further efforts ⇒一層の努力をしていく所存です
「意思」を表す「will」で「所存」が表現可能。「will」はフランクな表現でも使う頻出単語なので、単なる「考え・つもりです」と訳すこともできます。
強い思いとともに
「所存です」を使うと、自分も受け取った相手も気持ちがキリっと引き締まる表現です。大事な場面で使って自分の強い思いを「所存です」という言葉にたくしていきましょう。