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就職・転職を考える際に、真っ先に気になるのは業界の平均年収ではないでしょうか。今回は生命保険業界の平均年収について検証します。また、業界外からはわかりにくい営業職の報酬体系についても解説します。
生命保険業界の平均年収は?
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ここでは、さまざまな角度から、一般的な生命保険会社の平均年収を検証していきます。
金融業界の平均賃金は他業種より高め
まずは平成30年度の厚生労働省の調査を確認してみましょう。保険を含む金融業界の平均賃金は、特に男性が他業界より高い傾向にあります。一部、下表に抜粋します。
金融・保険 | 建設 | 製造 | 情報通信 | 教育・学習支援 | |
男性 | 470.4 | 349.1 | 320.3 | 399.6 | 439.5 |
女性 | 277.7 | 246.1 | 217.3 | 305.2 | 314.7 |
(単位:千円)主な産業、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び年齢階級間賃金格差 より抜粋
この調査によれば、男性については25歳~54歳の間、金融・保険業が最も平均賃金の高い職種となっています。女性に関しては、他業種と比較して極端に高いわけではありませんが、50代以降も平均賃金の下降が少なく、長期間安定して働けることが見て取れます。
平均年収1000万円超の生命保険会社も
リサーチ会社などの調査によれば、社員の平均年収が1000万円を超える保険会社も珍しくないようです。
もちろん、職種によって平均年収にはかなり差があります。国内大手生保の場合、事務系の一般職なら概ね300~500万円ほど。総合職なら30代以降、1000万円超は珍しくありません。営業職は業績次第ですが、やはり1000万円超を目指すことは可能です。
特に外資系生保の場合は、完全業績連動型の営業が多く、トップセールスは年間数千万円以上稼ぐともいわれています。
高額報酬がねらえる 生保営業職の報酬体系とは?
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業績次第で収入が大きく上下するといわれる生命保険会社の営業職。具体的にはどのような報酬体系なのでしょうか?ここでは一般的な事例をご紹介します。
正社員と業務委託の違い
生保の営業職は、大きく分けると正社員と業務委託型の2つのタイプがあります。
国内生保に多い正社員
国内大手生保は、正社員雇用の営業職が主流です。この場合、給与は固定の基本給+営業成績に応じて支払われる業績給の2階建て式です。
通常、入社後2年程度は、固定給の割合が高く設定されています。これには、経験の浅い人でも安定した給与を保証する効果があります。社歴が長くなると、業績給の割合が高くなり、営業成績が給与にダイレクトに反映するようになります。収入が一気に増える人もいれば、逆に入社当初より減ってしまうことも珍しくありません。
外資系生保に多い業務委託型
一方、外資系生保に多いのが業務委託契約の営業職です。この場合、報酬は完全業績連動。契約件数や金額に応じて、報酬が支払われます。
業績によって波があるのは事実ですが、国内生保の営業職以上に高額収入をねらえる可能性も。なお、通信費や販促費など、営業にかかる経費はすべて自己負担する必要があります。
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業績給の仕組みとは?
営業成績に対して支払われる業績給は、主に2種類。新規契約獲得に対する評価と、既存契約に対する評価があります。
新規契約獲得のインセンティブ
新規契約については、単に獲得した契約件数だけでなく、保険種類や保険料、契約期間など、契約の内容によって評価が変わります。細かな規定は各社で異なりますが、会社に高い収益をもたらす保険ほど、高く評価されます。例えば、同じ保険でも高額契約の方が、高いインセンティブが設定されています。
既存契約のインセンティブ
既存契約のインセンティブは、獲得した契約が一定期間以上継続した場合に支払われます。多くの顧客を抱えるベテランの営業職ほど報酬が安定しやすい仕組みです。
一方、短期で解約されてしまうと、ペナルティで減給されることも。こうしたインセンティブの背景には、顧客に長く契約を続けてもらうことが、生保会社の収益確保に欠かせないという事情があります。
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年収アップを狙うなら生命保険業界は有力候補!
職種に関わらず、生命保険会社の年収は他業界より高い傾向にあります。特に営業職なら、年齢や経験に関係なく高額報酬が狙える可能性も。常に成果を求められる厳しさはありますが、一方で充分やりがいのある業界です。
年収アップをねらうなら、チャレンジする価値は充分ありますよ!