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生命保険業界の今後の見通しは?現状の課題と将来性を分析!

新人

実は生命保険会社への転職を考えているんですが…業界の将来性はどうなんでしょうか?
安定してるイメージだけど、今後はわからないよね。それはどんな業界も同じだけど。

先輩

人生のさまざまなリスクをカバーしてくれる生命保険。生保業界で働いている人、転職を考えている人、消費者としても、その将来性は気になるところです。今回は、生命保険業界の現状や課題、今後の展望を考えます

生命保険業界を取り巻く現状は?

先輩

日本の生命保険業界の市場は約40兆円。世界的にみても、アメリカに次ぐ規模なんだよね。

日本では、ほとんどの世帯がなんらかの保険に加入しています。生命保険はごく身近な存在といってよいでしょう。しかしながら、業界を取り巻く環境は、年々大きく変化しています。まずは国内外の現状を確認しておきましょう。

世界的には保険が果たす役割が高まる傾向

まずは国際的な視点から。地球温暖化や不安定な地域情勢、紛争の頻発など、現在、世界情勢は不確実性を極めています。こうした背景から、世界のさまざまな地域で、保険に対するニーズが今以上に高まると予想されています。

世界規模でみれば、さまざまなリスクを回避したい、より安心を手に入れたいという欲求を持つ人が増えるのは当然の流れでしょう。そうした欲求に応える存在として、生命保険会社の発展の余地は、まだまだ大きいといわれています。

厳しい見通しが続く日本の保険市場

一方、国内の生命保険市場については、厳しい環境にあるといえます。

日本の保険市場は飽和状態

日本の生命保険加入率は世帯比率で9割近くと非常に高く、既に飽和状態に達しています。今後少子高齢化が進めば、市場規模はさらに縮小していくでしょう。

多くの顧客の関心が、家計負担を抑える方向に向いているため、業界にとっては厳しい環境が続いています。

多様化する販売チャネル

もともと国内大手生保は、いわゆる生保レディによる個別訪問スタイルの販売をメインに行ってきました。しかしながら、近年は銀行や保険ショップや代理店、ネット通販など、販売チャネルが多様化しています。

金融規制緩和で、外資系保険会社やネット専業のダイレクト保険会社など、新興勢力の参入も続いています。生保業界の競争激化は、当面続くとみてよいでしょう。

生保業界の生き残り戦略は?

新人

厳しい要素ばかりで、テンション下がってきました。やっぱ、転職は見合わせた方がいいのかな…
生保だけじゃなく、他の業界だって状況は似たようなものでしょ。悲観してても始まらない。どの会社も戦略を練ってるよ!

先輩

現状の課題を踏まえて、生保各社もさまざまな施策を展開しています。現時点で考えられる生保業界の生き残り戦略について、予想してみましょう。

新たなニーズの掘り起こし

既に国内市場は飽和状態ながら、実はまだ生保業界が掘り起こせていない隠れたニーズが眠っているという見方もあります。目まぐるしくかわる社会情勢に、保険会社が対応しきれていない面が多々あるからです。

寿命が延びて長生きのリスクを意識する人が増えたこと、それに伴って医療や健康への関心が高まっていることは、新たな商品開発の手がかりとして、業界では着目されています。

顧客サービスの多様化

現状、国内大手各社の顧客接点は営業職員が担っていますが、今後は大きく変化する可能性が高いです。保険ショップやネット通販など、新たなチャネルの台頭で、大手も販売手法やサービスの見直しをせまられています。IT化によるコスト削減や効率化も一層進むでしょう。

多様化する顧客ニーズに合わせて、サービスやチャネルを進化させることも、生き残りの1つの条件になりそうです。

グローバル化の推進

縮小していく国内市場だけでは発展が厳しいことから、今後は一層のグローバル化が進むとみてよいでしょう。

経済発展と人口増加が見込まれるアジア諸国や新興諸国の多くは、保険加入率が低く、開拓の余地が充分見込めます。いち早く海外進出に成功する会社が、将来的に業界の牽引役を果たしていく可能性が高いです。

生命保険会社各社の動きに注目!

生保業界の競争は、今後ますます激化していくことが予想されます。業界内の再編も進むことでしょう。他業種との協業など、従来は見られなかった新たな試みも始まるかもしれません。

生保業界に関心のある方は、今回ご紹介したような複数の視点から、各社の動向を注意深く観察することをおすすめします。