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ベンダーの意味とは?IT用語?サプライヤーの違いや対義語・関連語まで徹底解説

ベンダーとは売り手のこと!

「ベンダー」はざっくり、簡単に説明すると「売り手」「売る人」と言う意味のカタカナ語。物を売る・買うというのはビジネスだけでなくプライベートにも関係する非常に身近なことですよね。

この記事では「ベンダー」の意味や使い方をわかりやすく解説していきます。「ベンダー」と間違えやすい言葉も紹介しますよ。使い間違いで恥ずかしい思いをしないようにぜひ読んでみてください。

ベンダーの意味を詳しく解説

「ベンダー」は日本と世界では使われ方が若干違います。「売り手・売る人」という意味は共通ですが、対象が違ってくるので詳しくみてみましょう。

ベンダーの語源

「ベンダー」を英語に直すと「vender」または「vendor」。「vender・vendor」はどちらも「売り歩く人、行商人、売り主、販売会社」などの意味を持つ名詞です。動詞の「sell:売る」ならなじみがあるけど、「vender・vendor」はあんまり聞いたことがないという方も多いかもしれませんね。

日本人にはなじみが薄い「vender・vendor」ですが、語源となるイタリア語「vendere(ヴェンデレ)」はイタリア語圏では毎日使われる一般的な単語だそうですよ。「vendere(ヴェンデレ)」は「売る」という意味の動詞です。

海外と日本のベンダー

海外では売っている商品に関係なく、屋台やワゴンなどの行商人も含めて全ての「売り手」が「ベンダー」。マルシェ(市場)が「ベンダーフェア」という名前で開催されていたりもします。

対して日本では、以前はOA機器やソフトウェアの販売会社など、コンピュータ関連製品の販売者を「ベンダー」と呼んでいました。近年ではその他の販売会社全般に対しても食品ベンダー、セキュリティベンダー、システムベンダーなど「○○ベンダー」という名称を使うようになっています。

ベンディングマシーンとは?

ベンディングマシーン(ベンダーマシン)とはなんのことでしょう?皆さんの身近にもあるもので、きっとあなたも使ったことがあるものですよ。

ベンディングマシーンは英語にすると「vending machine」です。「vending」の意味は「行商、担い(にない)商い、呼び売り、出(で)商い、連尺(れんじゃく)商い」。「machine」の意味は「機械」。

意味をくっつけると「行商をする機械」。答えを思いつきましたか?




そう。答えは飲み物などの自販機(自動販売機)です。

ベンダーの使い方例文

ベンダーの意味はつかめましたか?この見出しではベンダーの使い方を例文でみていきましょう。

ベンダーの例文①

例文:我が社の技術の粋を集めて握り心地、書き心地、ラインの美しさ全てが最高の傑作ペンが完成した。売値は高いがこのペンの良さを理解してくれるベンダーなら売り方も心得ているから大丈夫だ。

ベンダーは「モノを売るプロ」。モノを売るためのノウハウで「商品」に付加価値を付け、利益を出します。この例文の高級ペンなら例えばデパートの文具売り場で取り扱って、「一生もののペン」「プレゼントにもおすすめ」などとアピールし、名入れやおしゃれなラッピングを付加価値にすれば売れそうですよね。

ベンダーの例文②

例文:大量仕入れ大量販売の大手ベンダーに価格で勝負をかけるのは無謀だ。地域密着のうちの店は顧客のニーズに柔軟に対応するサービスで勝負しよう。

この例文の大手ベンダーは大量仕入れ・大量販売による価格の安さや品ぞろえを付加価値にしていますし、地域密着のベンダーは大手では難しい柔軟なサービスを付加価値にしようとしています。

ベンダーとサプライヤーの違い

「ベンダー」と紛らわしいカタカナ語に「サプライヤー」があります。「サプライヤー」の意味は「商品などの供給者・商品製造業者。原料供給国」になります。

「ベンダー」の意味は「売り手」「売る人」でしたよね。「あれ?サプライヤーも原料や製造した商品を売ってるじゃん。ベンダーなんじゃないの?」そう思ったあなた正解です。「サプライヤー」も立場が違えば「ベンダー」になります。ややこしいので次の見出しで例を使って説明しますね。

「ベンダー」と「サプライヤー」の例

ノートを例にしましょう。わかりやすくするために、原産国A(商品:木)→紙工場(商品:紙)→ノート工場(商品:ノート)→文具店(商品:ノート)→消費者(商品:ノート)の流れで商品が動くことにします。

①原産国Aが木を伐りだして紙工場に木を売ります。この時、原産国Aは木を売っているので「ベンダー」。
しかし、木を購入した紙工場から原産国Aをみると、原産国Aは原料の木の供給者になるので「サプライヤー」になります。

②紙工場が製造した紙をノート工場に売ります。この時、紙工場は紙を売っているので「ベンダー」。
しかし、紙を購入したノート工場から紙工場をみると、紙工場は原料の紙の供給者になるので「サプライヤー」になります。

③ノート工場が製造したノートを文具店に売ります。この時、ノート工場はノートを売っているので「ベンダー」。
しかし、ノートを購入した文具店からノート工場をみると、ノート工場は商品のノートの供給者になるので「サプライヤー」になります。

④文具店が仕入れたノートを消費者に売ります。この時、文具店はノートを売っているので「ベンダー」。
しかし、ノートを購入した消費者から文具店をみると、文具店は商品のノートの供給者になるので「サプライヤー」になります。

みる人の立場によって「ベンダー」と「サプライヤー」が入れ替わっていくのがわかりますね。

リテールやホールセールとの違い

「リテール」や「ホールセール」も「ベンダー」と間違いやすいカタカナ語。「ベンダー」は「売り手」というモノを売っている「人や企業」を指しているのに対して、「リテール」や「ホールセール」はモノを売るという「行動」を指して使われる言葉です。

リテールとホールセールの違い

「リテール」の意味は小売(一般消費者に商品を販売すること)。「ホールセール」の意味は大量販売、量販、卸し(問屋が小売業者に対して商品を販売すること)。

銀行の金融業務でも使用される用語で、大企業向けの大口業務を「ホールセール業務」。中小企業や個人向けの小口業務を「リテール業務」と呼びます。日本では大手都銀が主に「ホールセール業務」、地方銀行や中小金融機関が主に「リテール業務」をおこなっています。

ベンダーの関連語

ベンダーの意味や使い方、間違えやすいカタカナ語の確認はできましたか?この見出しではベンダーの関連語を紹介します。ビジネスに関係してくる言葉なので知っておいて損はないですよ。

ベンダーロックイン

「ベンダーロックイン」は購入した製品・サービス・システムなどが特定のメーカー(ベンダー)が独自開発した技術を核とした商品だった場合に、他のメーカー(ベンダー)が販売する同種の商品に乗り換えするのが難しくなる現象のこと。

ベンダーロックインの例

社長:今度うちの会社のパソコン入れ替えるんだけど、システム入れ替えで悩んでて…
友人:今使ってるのA社のシステムだっけ。A社にまたお願いしたら?
社長:A社は2ヶ月で入れ替えできるけど、300万もかかるんだよ。高いだろ?B社が200万の見積もり出してくれてるけど、ゼロからシステム組するから入れ替えに最悪1年かかるって言われてさ。
友人:ああ。まさにベンダーロックインだね。

ベンダーコントロール

「ベンダーコントロール」は会社が何かのシステム発注をシステム開発会社に依頼するときに、会社とシステム開発会社の調整役をする、発注会社側の仕事です。「ベンダーコントロール」にはITの知識が必要。

発注側の会社の「こんなことができるシステムが欲しいな」「こんなことができたらいいな」などの漠然とした要望を聞き出し、それが具体的な形になるようにいろいろな提案をします。また、システム開発会社側の開発チームのエンジニア達と連携して、プロジェクトの取りまとめをするのも「ベンダーコントロール」の仕事になります。

ベンダーコントロールの例

社長:うちの設計システム使いにくいって社員から意見が上がってるから、新しいシステムを発注したいんだけど、IT関係詳しくなくてどう注文したらいいかわかんないんだよね。
部長:じゃあAさんにベンダーコントロールしてもらったらどうですか?Aさんは前職でエンジニアの仕事してたからIT詳しいし、うちの設計のことも知っているからシステム開発会社との橋渡しにぴったりですよ。
社長:でもAさんは小学校の子がいるから残業できないんじゃない?
部長:ベンダーコントロールはマネジメントが仕事だから、そこまで残業しなくて済むと思いますよ。前職でチームリーダーを務めた経験もあるそうだから適任じゃないですかね。

ベンダーニュートラル

「ベンダーニュートラル」はIT関係の民間資格の一種です。試験問題の対象が特定ベンダーの技術や製品に限定されていない認定資格やインターネット技術者認定のこと。

例:ETEC、LPIC、EC-Council、OMG、The OpenGroup、XMLマスターなど。

ベンダー資格

ベンダー資格もIT関係の民間資格の一種。IT関連の製品を取り扱うベンダーや、そのベンダーが出資する関連団体が資格試験を運営します。ユーザーの有する自社製品に関する操作技術や管理技術を審査するための試験で、合格すると合格証明がもらえます。

例:オラクルマスター、オラクルJava認定資格(OCJ)、マイクロソフト認定プロフェッショナル(MCP)、シスコ技術者認定など。

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